こんにちは、とっちゃんです。
金田のバイクって何なのかな?
映画「AKIRA」に登場する金田のバイクは何なのか?と気になる方も多いのではないでしょうか?
結論として正体は不明であり、架空のバイクです。
しかし作中の設定やセリフから、読み解けるポイントはあります。
この記事では金田のバイクに関する設定から謎、疑問、作中登場するバイクまで解説していきます。
金田のバイクについて知りたい方は読んでみて下さい。
金田のバイクの設定
原作、映画の基本設定
「AKIRA」の主人公、金田正太郎のバイク、「金田SPECIAL」は、開発会社や機種名が不明なため、金田の名前を取って『金田バイク』、または『金田のバイク』と呼ばれています。
英語圏では「Shotaro Kaneda’s Bike」または「AKIRA BIKE」と言われるようです。
金田のバイクについての設定を見てみましょう。
- コンピューター制御のABS付き
- 200馬力(1万2千回転)
- ガソリン発電によって両輪のコイルを回転させるハイブリッド
- 両輪駆動でバックが可能
- エンジンは5000回転以下でギアチェンジするとエンストを起こす
- 走行時にホイールからスパークが迸る
- 80kg以下ならなんとか乗れる(原作)
現代はコンピューター制御のABSは殆どの車種に採用されており、200馬力の出力を持つバイクや、ガソリンと電気を利用したハイブリットモデルも数多く販売されています。
時代がようやく追い付いてきたと言うべきでしょうか。
金田のバイクで現実味がない設定は、バックすること、5.000回転以下でエンストする、スパークが走ると言ったところです。
現代であってもバイクはバックが出来ませんし、5.000回転以下でエンストするようなバイクは販売できません。
「俺用に改造したバイクだ。」と言うように、金田オリジナルの車両であることは確かでしょう。
劇場版の冒頭で描かれる敵対チームとの抗争シーンで、金田が見せた「地面に足を着けながらスライドして停車するシーン」は、「金田スライドブレーキ」として知られ、様々な作品でオマージュされています。
ステッカーの会社は存在する
金田のバイクに貼り付けられている、ステッカーの会社は実在します。
Arai | 日本のオートバイヘルメットメーカー |
SHOEI | 日本のオートバイヘルメットメーカー |
BMW | ドイツの自動車メーカー(バイクもあり) |
Canon | 日本の大手精密機器メーカー |
CITIZEN | 日本の精密・電子機器の製造会社 |
成田山 | 千葉県成田市にある真言宗智山派の大本山※ |
※各県に点在。
Arai(アライ)SHOEI(ショウエイ)は日本の2大ヘルメットメーカーであり、世界でもトップブランドの地位を得ています。
アキラの年代から現在でも多くのライダーに愛されているメーカーです。
BMWはバイクの生産も行っており、世界各地で人気が在り、金田のバイクのような200馬力を超える車種の販売も行っています。
金田のバイクの様にステッカーを貼るカスタム方法は「ステッカーチューン」とも言われ、レース車両に協賛しているメーカーロゴを貼り付けるのは現在でも人気のカスタムです。
金田のセリフから読み取る
- 「俺用に改良したバイクだ」(金田)
- 「ピーキーすぎてお前には無理だよ」(金田)
- 「お前もデカいのぶんどりな」(金田)
- 「(おまわり?) やっとモーターのコイルがあったまってきたところだぜ」(金田)
劇場版冒頭で金田と鉄雄が交わすシーン、セリフから読み解くと、盗んだバイクを金田が自身で改造したとも受け取れます。
ピーキーと言うのは先ほどの5.000回転以下でエンストしてしまうのような、過激なセッティングであったことが読み取れます。
「やっとモーターのコイルがあったまってきたところだぜ」と言うセリフ。
言い換えるとエンジンがあったまらないと、バイク本来のパワーが出せないという事です。
そのようなセリフである理由は、1980年代のバイクは現代のバイクと違い、キャブレター車ばかりでした。
キャブレター車は昔ながらのバイクで、簡単な仕組みで燃料と空気を混ぜてエンジンを動かしています。修理や調整がしやすい反面、寒冷時の始動や、燃費の安定性に欠けることがあるのが特徴です。
現代のバイクは、キャブレターに代わって「燃料噴射装置(インジェクション)」が使われることが多く、電子制御で燃料と空気を混ぜるため、より効率的で環境にも配慮しています。
金田のバイクの謎
何に影響されたバイクなのか?
金田のバイクの元になったバイクは何なのか?という謎は多くのファンの間で話題となります。
大友先生のインタビューでは、1982年に製作された、ディズニー映画「TRON」に登場するシド・ミードがデザインした光電子バイク「ライトサイクル」で、それを縦に半分に割ったものをベースに、様々なメカデザインの要素を取り入れたと語られています。
トロンは2010年にトロンレガシーとしてリメイクされており、気になった方はチェックしてみて下さい。
金田のバイクを再現?
2019年のネオ東京を舞台にしたアニメ映画「AKIRA」に登場する金田正太郎の赤いバイク「金田SPECIAL」の実動車が、東京モーターサイクルショーで展示されたことがあります。
これはAKIRAの作者大友克洋氏と講談社の承認を得た公認モデルで、スタイリングは原作を忠実に再現しています。
フレームは完全オリジナルで、実際に公道走行が可能です。
またスペインのデザインスタジオ「Bel&Bel」では2023年にヤマハのスクーター「マジェスティ YP 250」を大幅にカスタマイズし、ホンダ「VFR 800」の片側スイングアームを統合したプロトタイプを製作しています。
Yahoo!ニュースによると2台の電動金田バイクを製作中で、その後限定受注生産モデルの製作に入る予定であり、限定モデルの価格は1台あたり2万4,000ユーロ(約388万円)で、予約金として5,000ユーロ掛かるようです。
金田のバイクに影響を受けた作品
バイク業界ではビッグスクーター
バイク業界では金田のバイクの影響を受けたともされる「ビッグスクーターブーム」と言うものがありました。
1990年代から2010年程までとされており、カスタム方法には金田のバイク同様に、車高を極端に下げたり、エアロパーツの取り付けが人気でした。
現代でも125ccスクーターは人気を博しており、金田のバイクは日本のバイク業界にも影響を与えたとされています。
映画作品
映画『レディ・プレイヤー1』にて、アルテミスが仮想世界「オアシス」で使用するバイクとして登場しています。
レディープレイヤーはスティーブン・スピルバーグ監督が2018年に公開された映画で、金田のバイクはもちろん、「機動戦士ガンダム」「ゴジラ」「ソニック」日本の作品も数多く登場しています。
NHKスペシャル『東京リボーン』では、金田のコスチュームを纏ったライダーが金田バイクに跨り東京の街を疾走するシーンが描かれ、ライダーの声を松坂桃李が演じ、話題を集めました。
関連する映画が観てみたいという人はチェックしてみましょう。
現在金田のバイクに最も近いのは?
現在金田のバイクに最も近いのはHONDAの最高級バイク、ゴールドウィン。
ビッグスクーターは現在でも販売されていますが、いずれも車高が高く、ゴールドウィンの方が近いかもしれません。
何よりコックピットが近代的です。
金田のバイクの様にディスプレイがインストールされ、両立するフロントサスペンションも類似しています。
価格は350万円とバイクのなかでも最高級もモデルで、一般ライダーには高嶺の花のような存在ですが、免許さえあればレンタル出来ます。
アキラに登場したバイク
アキラに登場していたバイクとしては
- 金田のバイク
- 鉄雄、暴走族たちのバイク
- ジョーカーたちのバイク
アキラのバイクは上記で解説した通り、架空のバイクであり、鉄雄や仲間の暴走族が乗っていたバイクも架空のバイクと考えられますが、1980年代はバイクが最も売れていた時代でもあり、製作には当時人気が在ったレプリカモデルも参考にしていたことでしょう。
しかし劇場版冒頭に登場していたジョーカーたちのバイクは、アメリカのハーレダビットソンの影響を受けていたことが推測できます。
アキラの原作は1982年~、当時はまだ日本製のアメリカンバイクは殆どありませんでしたので、ハーレーダビットソンである可能性が高いです。
ハーレーダビットソンは現代でも大型バイクの売り上げ上位を獲得しています。
金田のバイクまとめ
金田のバイクは架空のモデルであり、現代には存在しません。しかし影響を受けた業界や作品は数知れず、今後もファンの中で走り続けるでしょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。